“正義”vs“弁護士正義”
冤罪を防ぐには、冤罪加害者側に焦点を当てる必要がある。

冤罪が起きる背景には、警察、検察、裁判所、メディア、弁護士、
市民感情などが関係している。

被告人によりそうはずの弁護士が冤罪に加担する場合がある。

冤罪に幇助する弁護人がいる。
そのような弁護士が放置されされている限り、どんな対策を立てようとも、法制度を整えても、冤罪は無くならないであろう。

冤罪を減少、そしてなくしていくために、
まず最初にやるべきことは、弁護士正義とはなにかを問うことである。

このシリーズの冒頭部分、昨日2015年11月12日開催 シンポジウムとライブの夕べ、第一部トークパートより

シリーズ第4回 「社会から冤罪そのものを減少させ、無くしていくための弁護士正義とは

冤罪の原因は何か?
問題解決には、まずは、何が問題なのかを発見しなければならない。
冤罪を防ぐには、冤罪加害者側に焦点を当てる必要がある。
警察、検察、裁判所、マスコミなど関係している。

冤罪の防止策として、可視化、第三者評価機関の設置、証拠の全開示、自白偏重主義の撤廃など検討されているが、それで本当に冤罪がなくなるのか?
問題を整理しないと議論が前に進まない。

いくらいい制度を作っても、きちんと運用されなければ、冤罪はなくならない。

その盲点ともいえるのが、弁護士の存在である。

冤罪を防ぐのも弁護士だが、冤罪に加担する弁護士もいる。

弁護士正義というものは何なのか。
特定個人を究極の次元まで、すなわち刑務所に送るまでとことん追いつめるためのものではない。それとも真逆で、誰かからそういう被害にあった個人を救い出したり、弁護したりするための正義であるべきであろう。

ひまわりの花言葉には、「私の目はあなただけを見つめる」「崇拝」という意味もある。刑事被告人にとっては、唯一の味方と言っていいのが刑事弁護人である。彼らは、まさに、被告人にとっては、「私の目はあなただけを見つめる」、「崇拝」される存在である。

しかし、人権派弁護士と称される弁護士の中にも、依頼人の無知や弱みにつけこみ、法外な弁護士費用を請求したり、弁護不作為(弁護過誤)を行う者もいる。

千葉成田ミイラ事件の顧問弁護団のもつ弁護士正義とは
第4回からは、「千葉成田ミイラ事件の弁護団のもつ弁護士正義とは」をテーマに、私たちが体験してきた千葉成田ミイラ事件における刑事弁護の弁護士正義について扱う。

刑事弁護の正義とは、基本は、正しい事実認定により、正当な罪状・量刑になるように弁護することではないのだろうか。

1999年11月に起こった千葉成田ミイラ事件において、殺人罪で起訴された、被告人高橋弘二の弁護人川村理弁護士は、「救援連絡センター」からの紹介で人権派弁護士と呼ばれていた。ライススペース(現在、SPGFが後継団体とされる)は、マスコミ報道などによりオウム真理教と同様の破壊的カルト集団であると広く社会に認識されていたため、弁護人のなり手がない中、川村弁護士が引き受けたのであった。そして、一人で弁護をするには荷が重いとのことで、さらに川村弁護士からの紹介により、鈴木淳二弁護士が、高橋の弁護団に加わった。川村理弁護士も鈴木淳二弁護士も、それぞれ着手金200万円を高橋の妻から受領していたのである。この着手金の相場が高いか安いかは、もちろん被告人の妻には分かるはずもなく、誰も引き受けてくれないところを引き受けてもらえて有難いという心情であり、人権派弁護士と呼ばれている人からの言い値であるため、もちろん相場かそれ以下であろうと思い、着手金を支払っていたのである。

「弁護士費用相場」というキーワードでネット検索すると、弁護士マーケティング研究会(http://www.bengoshihiyo.com/keiji/)というサイトにヒットし、その中には、「刑事事件の弁護士費用は、内容にもよりますが標準的なケースで、着手金30~40万円、報酬金30~40万円の合計60~80万円になります。 冤罪や無罪を主張しているなど、よほど困難なケースでないかぎり、着手金で50万円を超えることはありませんし、 高くても着手金+報酬金(示談金は除きます)で100万円を超えることはありません。」とのコメントが飛び込んでくる。
2000年前後に、「定説」「サイババの勝手」などのコメントで、世間を一世風靡した「千葉成田ミイラ事件」における着手金200万円が安いか高いかは、さておき、川村弁護士からの紹介であった鈴木弁護士は、その後、高橋の共犯者とされた被害者小林晨一氏の長男であった小林健児氏(以下、健児)の弁護人となった。
裁判は、高橋と健児が共犯関係にあるとされ、分離裁判となったが、鈴木弁護士は、健児が虚偽の自白調書にサインをし、その結果、裁判で偽証することになると知っていたにも関わらず、偽証することを一切止めず、健児の執行猶予付き有罪判決、並びに高橋の殺人罪有罪という結果を成立させたのだった。

鈴木弁護士の口癖は、「被告人の利益」だった。「健児に拘禁症が見られる。彼は若い。早く出たがっている。高橋さんのように徹底的に闘えない」というスタンスで、保釈や執行猶予を取ることを目標に、全ての弁護活動が行われた。そして、高橋の主任弁護人であった川村弁護士も、それを容認していたので、この二人の弁護士の行為は、高橋と健児が無罪であることを知っていたにも関わらず行った行為なので、いわゆる「弁護不作為」に当たり、このことにより冤罪が成立したのであるから、二人の弁護士の行為は、冤罪幇助に該当するのである。

西村正治弁護士は、髙橋との接見で、事前に窒息の危険を家族に伝えないまま一時帰宅を許可し、晨一さんが死に瀕するような状況の原因を作出したのは藤本康裕医師であり、その責任を立証する為に、晨一さんの頭部CT画像の鑑定を別の医師に依頼し、鑑定書を入手すると受諾した。しかし、鑑定書入手には至たらず、西村弁護士作成の上告趣意書には「晨一が死に瀕するような状況に置かれる原因を作出したのは、藤本医師であり、刑事責任を問われるべきは、藤本医師であることを、晨一の頭部CT画像の鑑定を依頼し、鑑定書を証拠として立証する」と記載ができないまま提出をしている。
そして、後になって当時の真意を尋ねたところ、そもそも最高裁は事実審ではないので、提出などできない、何ら責任はないと、後から自らの行為を正当化している。それならなぜ当時、そのように説明しなかったのか、弁護士正義はどこにあるのか。
TBS立ち会いの前で、本件は冤罪とまでいうが、何もしない。

再審請求準備でも、それが露呈された。
西村弁護士は、メディアへ冤罪の検証を求める「お願い書面」を作成しているが、その後、2010年10月18日20時、同月26日13時、11月8日13時からの3日にわたり、髙橋とTBS報道局スタッフ2名(貞包史明氏と金子久伸氏)とで、当時のグランドプリンスホテル赤坂のビジネススイートの客室でミーティングをもち、そこでは、裁判では真実が裁かれていない、『千葉成田ミイラ事件①』は再審を前提とした書籍で、真実とはこういうもの、という内容になっていることが話され、西村弁護士は、改めて高橋から渡された上告趣意書と証拠一覧を受け取り持ち帰ったが、その後、再審弁護人を引き受けたものの、前記鑑定を取り直すなどはやり遂げないまま辞任されたのだった。

シリーズ第5回 第1審・控訴審の弁護士による冤罪幇助

あらためて、千葉成田ミイラ事件における弁護団を弁護士正義という視点でみてみる。

①高橋弘二の弁護人 保持清弁護士
弁護士報酬を満額受け取っていながら、有効な弁護は、一切なにひとつしていない。
完璧なる弁護士法無視、違反である。
弁護不作為。
このような弁護士が、あの当時なぜバッジをつけていたのか、さらには、国民救援会の代表弁護士であったのか。
だからこそ弁護士正義と言うものがないがしろになっていったのだろうか。

②高橋弘二の主任弁護人 川村理弁護士
保持弁護士と対極にあって、すなわち何もかも関与するふりをして、その全部が不作為だった。 死因・死亡推定時期を争点のメインにしなかった、長官賞上申書のことを争点にしなかった、殺意に認定を強く争わなかったなどである。
川村弁護士のように、着手金を得た後、冤罪の最重要証拠の却下に同意し、上告審途中で弁護を辞任し、満期出所後、あの却下の真相を知りたい、あって釈明を求めると、会うことはできない、謝罪も釈明もする気はない、終いには、記憶がないなどと言うのは、明らかに、正義とはいえない。
川村弁護士は、依頼者の利益を最大限に擁護すべき職責のあるところ、自ら連れてきた鈴木弁護士が、髙橋を有罪に導くような弁護方針を取り、さらには、着手金を高橋の妻から受け取ったにもかかわらず、これらを黙認したのである。

本件冤罪被告人高橋弘二に、謝罪の意思はないか。「着手金を受け取っていながら、本件冤罪被告人高橋弘二に対して「役に立てなかった。」と正直に言わなかったことは、不正義であった」と伝える気はないのか。
川村弁護士には、冤罪幇助体質ではないのか。自分の行った行為に気がつかなければ、目覚めなければ、冤罪被害を繰り返してしまう。

シリーズ第6回 共犯者の弁護士による冤罪幇助

③健児の弁護士 鈴木淳二弁護士
鈴木弁護士の弁護方針は、健児の保釈や執行猶予を取る為の弁護活動を行う、というものだった。しかしながら、例え執行猶予が付いたとしても、前科者としての汚名を生涯着せられることになることについては、何ら説明がなされていないのである。
冤罪と知りながら、共犯者が有罪となろうとも、健児を執行猶予にさえすれば受け取った報酬分は 、正当化されるという、とんでもないお商売弁護士であって、正義どころではない。
多くの弁護士は、彼と同じなのであろうか。
刑事事件は裁判に負けることが当たり前なので、弁護活動もいい加減にやったり、依頼者の勝訴のために全力を尽くさなくて敗訴したとしても、批判されることはまずないのである。そのことを悪用して、「弁護士不作為」が行われることもある。
そこまではいかなくても、執行猶予を取ることが成功と思っていて、冤罪に戦う弁護士はいるのだろうか?
鈴木弁護士が、健児を励まして、自白をさせないでいたら、この事件は無罪であったであろう。
彼の果たした役割は、影の主役モデルである。

こう考えると、弁護士に正義があるなんて、誰も思わないのではないか。

◆執行猶予付きの有罪判決のすすめ
現実的に、日本の裁判で無罪になる率(無罪件数/全裁判件数)は0.01%であり。つまり、有罪率99.9%である。その中で、無罪だとわかっていても、それを貫いて闘い続けることは非常に困難なことである。
書籍『無罪請負人 刑事弁護とは何か?』(弘中惇一郎著)の中で次のような一節がある。
「たとえ実際には罪を犯していなくても、裁判で無罪の判決を得るためには厚く高い壁が立ちはだかる。(中略)「身に覚えがなくても、さっさと罪を認めて執行猶予付き有罪を狙ったほうがいい」という誘いに乗りたくなる。いわば泣き寝入りをさせられるということである。」(10頁)

しかし、罪を認めて執行猶予付きの有罪をすすめるのは、決して警察や検察だけの話ではない。「冤罪ファイル(2014年年7月号増刊)」54頁には、ある弁護士の弁護活動に関して、以下のように紹介されている。

「当番弁護士で来て、そのまま国選になった弁護人は、否認している私に断りもなく、被害者に示談金を払ってしまい「示談したんだから、認めないと裁判官の心証が悪くなる」「おとなしく認めて刑務所で真面目に務めれば、早めに出られるから」とすすめました。」

このように、無実の罪を認めることをすすめる弁護士が相当数存在するのである。現実的選択として、そのことを否定はしない。

では、先ほど紹介した「千葉成田ミイラ事件」の健児の場合、冤罪でありながら罪を認め、その健児の行為により、共犯者とされた高橋を殺人犯にしてしまったのだが、これが本当に、鈴木弁護士が言うところの「被告人の利益」なのだろうか。

健児は、本件について、そもそも事件性がないことを十分承知し、冤罪であることを知りながら、拘置所から、早く外に出たいが為に、晨一氏の死亡時期に関して偽証したり、「自分が高橋の指示でやった」と偽証することで、検察の公訴事実を積極的に認めたのである。つまり、名誉にかけて、身の潔白を晴らす、という方向とは全く逆の正義とはかけ離れた選択をしたのだった。虚偽の自白調書にサインをし、偽証をして、保釈や執行猶予を取りに行ったのであり、それを幇助したのが、鈴木弁護士なのである。

また、健児と同じ状況にいた晨一氏の長女結花さんは、健児氏の選択について、次のように話している。
「健児はとにかく拘置所はいやだと、一刻も早く出たいと話していましたから、鈴木弁護士も健児の意向を尊重したのだとは思います。
ただ、鈴木弁護士が、健児の執行猶予付き判決が出て、裁判所へ預けていた保釈金300万円が戻ってきた時に、鈴木弁護士が受取人になっていたので、一旦全額S弁護士に渡りましたが、その際に、鈴木弁護士が「300万円全部、私がもらいますね」と言ってきたのには驚きました。さすがに、健児もちょっと待ってくださいと話をして、成功報酬としても法外ではないかと、健児は別の弁護士にも無料法律相談をして、結局、100万円を鈴木弁護士に支払い、200万円を返してもらいました。
既に高橋弘二さんの奥さんから200万円が払われていた上で、300万円全部もらうと言ってきたのをみると、鈴木弁護士はお金目的だったんだと思います。」

鈴木弁護士は、当初、高橋の弁護団に入り、着手金200万円を高橋の妻から受け取っていながら、健児の弁護人になるや、利益相反だからと高橋の弁護団から外れ、200万円もの大金を支払った高橋に不利になる弁護をし、さらには執行猶予取ったことを理由に、無実の健児を有罪にしておいて健児の方からも保釈金分全額300万を成功報酬として得ようとしていたのだ。もちろん、高橋の妻から受け取った200万円を返すことはしていないのである。これは明らかに、成功報酬の相場うんぬんという話ではなく、人権派弁護士の表の顔の裏に、法外な弁護士費用を要求するというもう一つの裏の顔があることを如実に表している。

ある弁護士は、こう言う。
「被告人の利益が何かは非常に難しい問題です。接見禁止がつかないように、保釈を狙うために、検察の主張を上手に認め、保釈後、法廷では、転じて、争うと言うやり方をしますよ。自白の強要があったなどと。でも、このケースはそうではない。としたら、弁護団を外れた時点で、着手金を返済して、弁護士を下りるか、国選で引き受けるか、もしくは、健児さんと私選の契約をするべきでしょう」

このように、人権派弁護士という表の顔の裏側で、依頼人の弱みにつけ込み、弁護士不作為を行う、まさに「弱者を食い物にしている」という、弱者救済の真反対をいく、お金目当て弁護士が、横行しているのである。

シリーズ第7回 上告審の国選弁護人

④上告審の西村正治弁護士

西村弁護士は、髙橋との接見で、事前に窒息の危険を家族に伝えないまま一時帰宅を許可し、晨一さんが死に瀕するような状況の原因を作出したのは藤本康裕医師であり、その責任を立証する為に、晨一さんの頭部CT画像の鑑定を別の医師に依頼し、鑑定書を入手すると受諾した。しかし、鑑定書入手には至たらず、西村弁護士作成の上告趣意書には「晨一が死に瀕するような状況に置かれる原因を作出したのは、藤本医師であり、刑事責任を問われるべきは、藤本医師であることを、晨一の頭部CT画像の鑑定を依頼し、鑑定書を証拠として立証する」と記載ができないまま提出をしている。
そして、後になって当時の真意を尋ねたところ、そもそも最高裁は事実審ではないので、提出などできない、何ら責任はないと、後から自らの行為を正当化している。それならなぜ当時、そのように説明しなかったのか、弁護士正義はどこにあるのか。
TBS立ち会いの前で、本件は冤罪とまでいうが、何もしない。

再審請求準備でも、それが露呈された。

西村弁護士は、メディアへ冤罪の検証を求める「お願い書面」を作成しているが、その後、2010年10月18日20時、同月26日13時、11月8日13時からの3日にわたり、髙橋とTBS報道局スタッフ2名(貞包史明氏と金子久伸氏)とで、当時のグランドプリンスホテル赤坂のビジネススイートの客室でミーティングをもち、そこでは、裁判では真実が裁かれていない、『千葉成田ミイラ事件①』は再審を前提とした書籍で、真実とはこういうもの、という内容になっていることが話され、西村弁護士は、改めて高橋から渡された上告趣意書と証拠一覧を受け取り持ち帰ったが、その後、再審弁護人を引き受けたものの、前記鑑定を取り直すなどはやり遂げないまま辞任されたのだった。

メディアと組んで自らを守るという例はあまりみない。